FWT2021国内での国際大会は中止!けれどもFWQは開催されます

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スノーボード

例年ですと白馬にてFreeride World Tour(以下FWT)の国際大会が実施される予定でしたが、2020年11月にFWT競技本部から2021年シーズンは中止の発表がありました。

これはCOVID-19の流行により海外選手・スタッフの渡航が困難と判断されたためで、白馬に加えキッキングホースゴールデンBC(カナダ)の2大会が中止されます。(ヨーロッパの3大会は実施予定です。)

しかし競技本部と運営事務局の協議の結果、日本国内ではFWTの下部シリーズにあたるFWQの開催が決定し大会スケジュールが発表されました。

この記事では以下の内容について紹介します。

  • FWT JAPAN SERIES 2021の大会スケジュールについて
  • そもそもFWTって何?

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FWT JAPAN SERIES 2021の国内大会スケジュールが決定しました

白馬ではFWTの代替大会としてFWQ4*の開催が決まり、白馬と他2カ所の開催地と日程が発表されました。

日程と開催地は

日程と開催地は以下のとおりです。予定期間内でコンディションが良い1日を選んで競技が実施されます。

  • 1月12日(火) 〜 1月15日(金) FREERIDE HAKUBA 2021 FWQ4*  HAKUBAVALLEY:長野県北安曇郡白馬村北城
  • 1月23日(土) 〜 1月24日(日)2021 Freeride Maiko 1* / FJT Freeride Maiko Juniors 1*  舞子スノーリゾート:新潟県南魚沼市舞子2056-108
  • 3月10日(水) 〜 3月12日(金)2021 Arai Freeride Qualifiers 2*  LOTTE ARAI RESORT:新潟県妙高市両善寺1966

大会区分について

FWQ(Freeride World Qualifier)とはFWTの予選に位置づけられる大会で、スキーヤー・スノーボーダー・モーグル・アルペンもどんなスタイルでも出場できる参加型イベントです。

FJT(Freeride Junior Tour)とは10~18歳のジュニアが参加できる大会です。

FWQには1*(スター)~4*(スター)、FJTには1*(スター)~3*(スター)までのレベルがあり、数字が大きいほどレベルが高くなります。

1スターの大会はゲレンデでコントロールして滑走できる方なら参加できるレベルなので、比較的にエントリーがしやすい大会です。

FWQ白馬大会は動画配信予定です

FWQ*4の白馬大会については、FWTのFacebookやYouTubeで(競技実施日から3日後に)ライブ形式での配信が予定されています。

FREERIDE WORLD TOUR/Facebook

FREERIDE WORLD TOUR/YouTube

そもそもFWTってどんな大会なの?

FWT(Freeride World Tour)とは、山の地形を自由にライディングしテクニックやスタイルを競い合う世界大会です。

ここではFWTの主な概要と採点基準について紹介していきます。

FWTの概要

主な概要は以下のとおりです。

  • 主催は国際競技連盟であるFWT Management S.A.(本社:スイスルトリー)
  • 1996年にスイスで第一回大会が行われ、現在では世界で唯一のフリーライドの世界ツアー
  • 選手人口は男女のスキー・スノーボード・予選・ジュニア合わせて5600人以上
  • 153の予選大会が欧州・北米・南米・オセアニア・アジアで実施される
  • 最上位の国際大会FWTは5つ開催され、年間ポイントランクの上位約50名だけが参加可能
  • 日本では2017年から白馬で開催されている

FWTの採点基準

採点基準は以下の5つの項目で評価されます。

1 Difficulty of Line [ラインの難易度]

ライダーが選んだラインのカッコよさ、オリジナリティを採点。クリエイティビティとイマジネーションが要求されるところです。

ただし、リスクが高すぎるラインを選ぶと減点になります。

2 Control [コントロール]

いかにカッコいいラインを選んでも、コントロールされた滑りが出来なければ、得点は高くなりません。転倒したり、バランスを崩したりすると、大きく減点されます。

事前の斜面チェックでの、自分のスキルとラインの難易度の見積もりの精度が重要になります。

3 Fluidity [流動性]

ストップ・アンド・ゴーを繰り返さず、自分の選んだラインを、スタートからゴールまで一気に滑り降りているかどうかを採点します。

横移動が長すぎたり、登って逆戻りしたり、ジャンプの前に何秒も停止したりすると減点されます。

4 Jumps [ジャンプ]

ジャンプは、フリーライドの大会で非常に重要な要素です。クールなスタイルとアグレッシブなジャンプは大きく加点されます。

大きさ、入り方、空中でのトリック、着地、全体的なコントロールが採点の基準になります。

5 Technique [技術]

アルペンスキーや基礎スキーで言われるスキーの技術のことです。ライダーの技術不足が原因でコントロールを失ったとき、このセクションが減点されます。

他の選手がターンを刻んでいた箇所で横滑りを行ったりすることも減点対象です。

引用元:FREERIDE WORLD TOUR

以上の5つの評価で総合点が高かったライダーが勝者となります。

本番で滑走できるのは1回だけです。なので事前にチェックしたラインと、実際に斜面を降りるイメージとをできる限りマッチさせる技術が重要ポイントですね。

印象深かったFWTのライディングシーン

ここでひとつ、FWT白馬大会で個人的に印象に残っているシーンを紹介させてください。それは2019年大会優勝者のトラビスライス選手のライディングです。

その時の映像がこちらです。

この時の山の最大斜度は46°で標高差は440mです。最大斜度46°といいますと、私のような中級ボーダーの感じ方としては崖から落ちている感覚ですね。

そのような斜度がきつい場所で、落差のあるポイントでインディグラブからの、すぐさま次のヒットポイントでは空中で体を伸ばしたバックフリップを繰り出したときには「えっ⁉」と目を疑いましたね。

そして2017年大会でも見せた大きなバックサイド720もインパクトが大きく、着地もしっかり決めるあたりはさすがとしか言いようがありません。

全体を通してもほぼチェックなしでポイントに入り、攻めているラインだけれどガツガツしない自然につながった流れのあるライディングでした。

フリーライドを学べるスクール(FWT ACADEMY)も開講されています

FWT ACADEMYとは、山岳ガイド資格を持つインストラクターが「セーフティーファースト」をモットーに、フリーライドを安全に楽しむためのノウハウを教えるスクールです。

特徴としてはいきなりバックカントリーに入るのではなく、ゲレンデ内で自然の地形を想定した滑り方を学べます。

例えば、コブ斜面やバンクを利用して板の操作方法やコントロールの仕方を身につけるプログラムが組まれています。

もちろん、ビーコン・ショベル・プローブといった雪崩の時に埋没者を探すための道具(アバランチギア)の使い方や、雪崩などのリスクについても学べます。

まずは安全な場所(スキー場)でバックカントリーの知識と技術を身につけられることは、未経験者にとってフリーライドの楽しみ方への第一歩が踏み出しやすくなりますね。

近頃は、管理エリア内に非圧雪ゾーンを設けるスキー場が増えてきました。なので、FWT ACADEMYのようにフリーライドに特化したスクールも平行して増えてほしいですね。

まとめ

ここまでFWT2021の国内大会スケジュールとFWTの概要について紹介してきました。

  • FWTとはバックカントリーを舞台にテクニックやスタイルを競い合う世界大会
  • 2021年シーズンは白馬とカナダの国際大会は中止
  • 白馬では代替え大会としてFWQ*4が開催予定
  • 白馬大会の模様はFWTのFacebookやYouTubeでライブ配信予定

残念ながら国内での国際大会は中止となりましたが、予定されている3大会ともに無事開催されることを願います。

そして、日本国内で盛り上がりを見せてフリーライドの迫力と楽しさが伝わっていくと嬉しいですね。

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