東京オリンピック2020で新種目に採用されたスケートボード、日本人ライダーがおおいに活躍して日本中をスケボーフィーバーにしてくれましたね。
スケボー経験者も、そうでない方も観ていて熱く興奮したり、感動したことではないでしょうか。
そこまでスケートボード競技が盛り上がったのは、やはり選手のレベルが高くて技のひとつひとつがすごかったから?
もちろんそれもありますが、スケートボードには他の競技にはないスケートボードならではの良さがあって、その良さがフルに出ていたからだと思うんですよね。
スケートボード競技の良さとは、次のようなことだと感じています。
- スケートボードには仲間をリスペクトする文化がある
- なんせ全選手がスケートボードを楽しんでいる
当記事では、スケートボード東京オリンピック2020の競技内容以外の部分で、筆者が感じ取ったスケートボードの良さと魅力を紹介していきます。
スケートボードには素晴らしい文化がある
スケートボードには”仲間をリスペクトしたたえ合う精神がある”
このスケボーのスタイルというか、文化が初のオリンピックでもとても印象に残るものとなりました。
最高のランをしたら一緒になって喜んだり、失敗してもハグして笑顔になれるよう支えあったり、そんなシーンが随所に見られました。
その中で一番印象に残っているのはやはりこの場面、パーク競技で岡本碧優選手がラストランにトリックを失敗して、悔し涙がこぼれそうになったシーン。
最終滑走者の岡本選手は、メダル圏内に持っていける得点を狙うよりも、ずっと失敗していた技をメイクするためにチャレンジすることを選んだのです。
その姿に共感したほかの選手たちは、岡本選手に詰め寄って肩車までして”ナイストライだったよ”ってな感じで励ましていました。
その瞬間は、岡本選手もなんとか少しだけ笑顔をとり戻してくれていましたね。
スケートボードのお互いにリスペクトし、たたえ合う文化、その良さが今大会の中で一番に現れた場面だったと筆者は思います。
だってさ、観ていて感動で泣けてきましたもん。
【#東京オリンピック】#スケートボード 女子パーク決勝
19年世界選手権王者 #岡本碧優 選手は逆転金メダルを狙った最終ランで、大技を連発する圧巻の滑りを見せるも最後の着地を決め切れず。
それでも、ライバルたちはその攻めの姿勢を貫いた姿を祝福しました。#Tokyo2020 https://t.co/oOdJnrK5cR pic.twitter.com/5Eya3mYHPd— gorin.jp (@gorinjp) August 4, 2021
スケートボード競技は選手自身が楽しみ盛り上げていく
次に取り上げたいのが、ノーコンテスト(点数がつかない演技)であっても、技を披露してコンテストを盛り上げてくれるところです。
Andy Anderson選手(筆者の推しライダー)は、自身の演技終了後にパークの中央で巧みなフリースタイル技を披露して会場を沸かしてくれました。
Andy選手のね、こういうサービス精神旺盛というか独創的なところが好きなんですよ。
ラン自体もほかの選手がいかないラインで滑ったり、思いつかないトリックをしますからね。
まさかオリンピックで、そんなAndy選手の滑りが観れるなんて感動もんでしたよ!
【#東京オリンピック】ハイライト#スケートボード 男子パーク予選
カナダのアンディ・アンダーソン選手が予選3本目のランをノーミスで終えて拍手喝采を受けたあとに #スペースウォーク を披露。会場をさらに沸かせました。#Tokyo2020 #gorinjp
★ただいまライブ配信中⇒https://t.co/w307fduvsR pic.twitter.com/fBODsFLIg6— gorin.jp (@gorinjp) August 5, 2021
それと次に、Kieran Woolley選手が最後に大技を失敗したときのシーンも印象的でした。
トリックを失敗しても周りの選手たちは再チャレンジを求めました。
それに答えるように、Kieran選手は再滑走し(もちろん得点にカウントされない)見事、高さのあるビッグトリックを成功させてました。
こういったことはスケボーのコンテストではよくあることでして、主催者側も止めないんですよね。
というか、その場面ごとで会場のボルテージが上がっていて止めようがないと思いますが…
あと、ちょっとほんわかしたシーンがBryce Wettstein選手が選手紹介の時に、趣味のウクレレを持って登場したこと。
なんかお茶目でかわいかったです(笑)滑りは渋くて熱いランでしたけどね。
確かに大会である限り、得点がついて勝ち負けが決まってしまいます。
当然、選手たちもトップを目指すわけですが、コンテストであってもその場を楽しく共有する、仲間たちとスケートボードを楽しむ、こういったマインドがスケートボードにはあるわけです。
”ライダー自身がおもいっきりスケートボードを楽しんでいる”
そんな姿を見ているから、こっちもワクワクしてくるんですよね!
独特な実況解説も話題に
今回に限ってのことかもしれませんが、ストリート競技での実況解説が話題になってましたね。
解説者の瀬尻稜さん(プロスケートボーダー)と、実況の倉田大誠アナウンサーとの掛け合いが面白くて。
お二方とも東京五輪が始まる数カ月前から、実際にコンテストビデオを観ながら練習されてたみたいですね。
けれども、本番ともなると瀬尻さんは興奮してか”ゴン攻め”とか”ビッタビタ”なんて言葉を発するもんだから、倉田アナは”それはどういった意味でしょうか?”なんて質問してました。
無観客試合だったからか、より実況と解説が耳に入りやすくって思わずクスッと笑ってしまいました。
スケボー経験者からしたら、こういった言葉でも何となくのニュアンスで感じ取れるんですけど、知らない人たちが聞くと斬新でインパクトが大きかったみたいですね。
あとですね倉田アナ、スケートボードのことをすごく勉強されたんだなって感じました。
前項でも取りあげたスケボーは相手をたたえる文化があることや、スケボーの楽しくて良いところをしっかりと伝えてくれました。本当これには感謝しています。
あとこれは余談ですが、今大会で1つ覚えたスケボー用語があります。
それは、松井立(日本スケートボーディング連盟公認ジャッジ)解説者が発した”スケッチー(sketchy)”って言葉。
これって、トリックをメイクしたけど着地とかが不十分で完璧じゃなくて、微妙な時に使うみたいです。
あとは”危険、危ない、ヤバイ”っていう意味でもスラングとして使われているみたいです。
”スケッチー”これから使っていこう。
まぁ、筆者はメイクすらできないのでスケッチーどころではないですけどね(笑)
まとめ:スケートボードはみんなで楽しむもんだ!
スケートボード東京オリンピック2020大会では、10代の若い選手の活躍が本当にすごかったですよね。
またそんな中で、レジェンドライダーたちの果敢にチャレンジする姿からは、スケートボードは一生涯楽しめるスポーツだということを教えられました。
COVID-19の影響で無観客の試合となりましたが、スケートボードの会場はお客さんが入ってるんじゃない?と思わせるぐらい盛り上がりを感じられました。
それは、やはり次のようなスケートボードのスタイル(文化)の良さが出ていたからだと思うんです。
- 他の選手が良いランだったり大技を決めたりしたら、まるで自分のことのように喜ぶスタイル
- 失敗したとしても”残念だったね”じゃなくて、”ナイストライ!”と失敗を恐れず挑戦したとポジティブにとらえ励ますスタイル
そして、そういったスタイルの背景にはやはり
であることを、歴史的な大舞台で全選手が教えてくれました。
”スケートボード東京オリンピック2020”という演目を、最高なものにつくりあげてくれた全ライダーに百点満点をあげたいです!
この先、日本でもスケートボードがどのような存在になっていくのか楽しみですし、筆者自身もスケートボードのおもしろさ・魅力を少しでも伝えていけたらなって思います。
さぁ、僕も楽しくスケボー乗ろうっと!